会社は誰のモノ?(2)

『短期保有者』と『長期保有者・従業員』との関係は、利害が一致しないと書きました。

理由は、『短期保有者』は、株を安く仕入れ・高値で売ることを前提にしているため、将来の利益の源泉となる『設備投資・研究開発費や内部留保など』を抑え、株価上昇目的の戦略を推し進めます。


会社は、短期で利益の拡大を目指すと、どうしても将来的に(普通は5年程度、早ければ2年ぐらい)会社の存亡に関わる程の競争力低下を招きます。

長期保有者・従業員からすれば、将来の株価や業績に関わってくるため、とても飲める内容のものではありません。
確かに、不必要な分野進出・継続や不必要な投資は許されませんが、将来の利益を生むものにまで、利益(現金)に換えることはありません。


会社運営で一番大切なことは、長期的に安定して利益を生むことです。目先の利益追求だけでは、見せ掛けの利益とも取れます。

会社は、株式の持ち数で、右にでも左にでも舵を取れますが、会社を継続的に発展させるためには、(1)で書いたように、株主・従業員・消費者・社会の全てが納得するように運営しなければなりません。

従って、会社は一部の人間だけのモノではありません。


このブログは、M&Mコンサルティング ブログに、2007年6月29日に記載したものです。